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豊橋市美術博物館友の会創立25周年事業として、12月1日より3日間、台湾の旅に総勢31名にて行ってきました。出発機が20分早まったため、早朝5時半豊橋駅前に集合し、専用バスに乗り中部国際空港に向かいました。まずはバスの中で自己紹介から始まり、故宮への想い、映画「千と千尋の神隠し」のモデルとなった九份への想いなど語り合い、「美術館巡りと美食の旅」への期待がさらに高まりました。
機内の人となり3時間のフライトの後に台北到着。お天気は曇り、気温は19度。時差1時間で得をした気分となり、簡単な昼食。その頃から雨が降り出し、車内で1万円≒3400元を両替し、まずは林本源園邸へ。楠(樟脳)で財を築いた林氏らしく楠やガジュマルなど大木が繁り、檜造りの「汲古書屋」、池を配した回廊式の「方鑑斎」と巡り色々な花が咲く庭園6千坪を見て回りました。
次は元小学校を利用したという台北當代芸術館へ。現地学芸員による20分ほどのレクチャーがあり、チケットがトンボ型様で出来ていて、トンボの羽根20万枚で全館が飾られている今回の展覧会「粉紅微笑之後」で李山氏の作品を鑑賞しました。
次に台北市立美術館へ。入場者が銀幕に登場し影絵として映し出される作品にドッキリし、階段途中にビデオ作品展示があり、学芸員よりしっかり説明を受けた後自由鑑賞となりました。現代美術の作品が多く、実験的色合いもあり、写真やビデオなどの作品も多かった。
そして夕食は台湾料理「欣葉」へ。カラスミを大根とニンニクではさんで食べるのがお薦め。味は日本人好みで皆さん満足でした。新幹線、地下鉄工事、マンション建設など、モータリゼイションが進みバイクや車が増え、あちこちで渋滞があって時間も遅くなり、疲れたなぁとの声も多く、雨も降っており士林夜市散策は中止し、アンバサダーホテル台北へ到着。その代り希望者は、あの志村けんも推奨のマッサージ店「豪門世家」にてリラックス。また、九份でがけ崩れ発生の情報が入り、2日目午後と3日目午前の日程変更となる。これがラッキーとなった。
そして2日目、今日も雨。朝一番で8時半に故宮博物院に。それでも順番待ちの状態でした。旅の現地ガイド宋(ソン)さんによると、リニューアル人気と中国本土の観光人増加が原因らしい。宋さんの説明によりまずは3階へ。代表格の玉石「翠玉白菜」「肉形石」に感嘆、次に象牙「象牙鏤彫提食盒」「彫象牙透花雲竜紋套球」一子相伝三代かけて創られるに声もでない。いい素材、いい技術、いい感性。次に2階陶磁器「唐三彩」「青磁」「油滴天目」など宋明清の時代の品多数。その後自由鑑賞。
昼食は飲茶「鼎泰豊」、もう順番待ちでした。人気の小籠包の食べ方は、レンゲの上で穴をあけ、汁を少しだし、生姜をのせ、醤油1、酢3の割合のたれにつけて食べます。ほんとにおいしかった。午後は故宮継続組と2班に分かれて士林官邸へ。蒋介石の旧邸宅。本来なら外観のみだったが、中の邸宅見学も可能に。絵を描くことが好きだった奥様宋美齢さんのシンプルライフに合わせた造りで、大事にしていたことがよくわかりました。現在は大公園の一角にあり、当日は花博も開かれており大変にぎやかだった。次に忠烈祠へ。日本でいえば靖国神社みたいな軍人を祀る建物で、衛兵は1時間立ちっぱなし。瞬きもいけないらしい。そして総統府を車窓見学し中正記念堂へ。蒋介石の偉業を記念して建立した青い屋根と白い大理石の建物。エレベーターで最上階に上り、そこには蒋介石の大きな銅像があり、その前で衛兵交代式を見学する。夕食は北京料理「天厨采館」、北京ダックを食す。
3日目は曇り。人気の九份へ。台北市内より1時間。かつては金の採れる金鉱山であり、山の斜面に最盛時は4~5万人が住む。映画「悲情城市」「千と千尋の神隠し」などで有名となる。両側に間口2間ほどのお店がびっしりと並んだ小道を小1時間散策。地元土産として陶笛があり、「千と…」のテーマ曲を店主が吹いていて、魔法にかかったように買ってしまった。そして人気店「阿蘭」で草もちをほおばる。1個10元。レトロな昭和の時代を感じつつ最後の石段の阿妹茶楼のところで小雨降るも、眼下には名もなき港の美しい景色が広がり映画のシーンのような雰囲気に酔う。次はお茶店にて台湾式お茶の試飲ショウ。昼食は小高い丘の上に立つ宮殿風建物圓山大飯店にて憧れの飲茶。台北市内が一望できるレストランでVIPになったようだ。大満足の食事を最後に空港へ。怪我も事故もなく無事3日間の旅を終えました。再見。
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